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管理組合の理事長Aは、知人の司法書士Bに対し、規約変更に伴う登記手続の代理を口頭で依頼し、Bはその場で「お引き受けします」とだけ答えた。書面は一切取り交わしていない。この場合、AB間の委任契約はいつ成立するか、民法の規定に照らして検討せよ。
委任契約は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生じる諾成契約であり、書面の作成や目的物の引渡しといった方式を要しない不要式契約である(民法第643条)。したがってAB間の委任契約は、Bが口頭で引受けの意思を示した時点で有効に成立しており、契約書を別途作成しなければ無効になるわけではない。もっとも、標準管理委託契約書のようにマンション管理適正化法上の書面交付義務が課される場面では、契約自体の成立と、法令が別途要求する書面交付義務の履行とは区別して考える必要があり、書面がなければ何も義務が発生しないと誤解してはならない。
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